店主も共に、楽しみ育む「ラブライブ経済」


舞台というだけで、アニメファンは勝手にやってくる。
PVのバス停を観るためだけに行った奴もここにいる。

しかし、その来訪者を客にする。
更には飽きさせず、リピーターにするというのは難しい。


バス路線を軸にして始まった、沼津のラブライブ効果。

駅から、学校方面に向かう実在のバス路線があり、
沿線の店や水族館などが登場する。

アニメ1期で定着したコラボは、
関連事業の水族館で絶大な効果を得た、
伊豆箱根鉄道へ飛び火する。
路線を舞台にしたPV。

記念きっぷにとどまらず、列車や駅舎にラッピング。

日常をエンターテイメントにしてしまうという、
見事な手法だと思う。

既存の施設に協力を得て、舞台にする。
宣伝にもなり、来訪客はうなぎのぼり。
(まあ、マナーを無視した輩も一定数いるのは残念だが)

さらには、まちあるきスタンプも展開中。
これは、アニメ興しの究極の形であると思う。


そして最近・・・昨年末あたりから感じるのは、
地元の子供たちにとっても身近な存在であるということ。

駅前の商店で、小学生たちがヒロインについて話していたり。
ゲーマーズでおばあちゃんと孫がラムネを吟味していたり。

小学生の口から「かなん」とか「まり」とか、
おばあちゃんから「ダイヤさん」とか聞くと、なんとも微笑ましい。

部活モノ、個性的なヒロイン、挫折、葛藤、成長、友情。
変身こそしないけれども、
かつてのセーラームーンやおじゃ魔女、
そしてプリキュアのような感覚で親しまれているのではないか。



沼津の凄いところというのは、
行く度に新しい「なにか」があるということ。


燃え盛る火も、薪を投じなければ衰える。
その火を絶やさないどころか、火力が増している。

アニメ二期の終了で、後は衰えていくだろうか。
劇場版の放映までは細々と続いてくれればいいか。

そんな悲観的な考えが吹っ飛んだ。



昨年開始された、まちあるきスタンプ。
舞台になった店舗のみならず、多くの地区で展開されている。

年始に語ったテーマについて、自分の中で答えが出た。

モデルケースとして真似しようとしても、
容易に出来るものではないということだ。

呼ぼうとして人は来るものではない。
店主も楽しんで、盛り上げて、
我々を招きいれてくれる。

そんな「情」に引き込まれる。

大洗で感じたような空気が、ここにもあるのだ。

店主とファンが楽しみを共有し、
コミュニケーションをとっている。
キャラクターを孫や娘のように可愛がり、
こまめにファンへツイートを発信し、
来訪客のツイートを拾い上げる。





装飾等で、地元客から煙たがれ無いかと心配になるほどに(汗)

雰囲気に敏感なヲタクの心情も汲み取っている。
媚びるのではなく、匙加減も心得ている。

そこまでしてくれているからこそ、
「沼津に金落としてくるか」
という発言がこぼれるのである。

宣伝から始まるのではなく、
報告であったり、
客の口コミであったり。
SNSという形ではあれども、
店主と客の雰囲気のよさというものが伝わってくるのだ。

アニメファンを理解し、共に楽しんでくれている街はいくつか挙げられる。
「咲」、「花いろ」など、アニメ終了から数年を経た作品であっても、
一過性のものではなく、イベントをやればファンが「還ってくる」のだ。


スタンプと缶バッジを置くだけでも、利益が出ることは明白である。
しかし、それでは一過性に過ぎない。
スタンプ押して、グッズ買って、はいさようならでは無く、
それをきっかけにした。

店主の情に惹かれたファン達が、還ってくるのだ。


そして、店同士のコラボが生まれたということも特筆しておきたい。

アニメファンには、アニメキャラの誕生日を祝うという文化がある。
当然、設定上の誕生日である。

余談だが、半世紀近く前には
漫画「あしたのジョー」の力石徹の葬儀があったそうで。
そういったものも、今の文化に繋がっているのかもしれない。


2月の3連休は果南誕で沸いた沼津。
そのために、軽く数百人
(もしかしたら数千人くらいいってる?)のファンが駆けつけてくるのだ。


そんな松浦果南の誕生日には、
「松浦酒店」と菓子店「菓南」のコラボが生まれた。


どちらの店も舞台ではなく、単に「店名」というだけなのだが、
娘のように果南を愛してくれている。

例えるならば、父方と母方の祖父母が、
共に孫の誕生日を祝うような感覚だ。

そんな「偶然」が、店の繋がりさえも生み、
結果として商機となったのだ。

そんなつながりも、一つ記しておきたい。



若者に限らず、買い物ってドライになっているような気がする。
スマホがあれば家でも職場でも買い物が出来る。
スーパーではセルフレジ。
他も大半がチェーン店。

買い物での会話だけではなく、
店員と雑談をした記憶、ココ数ヶ月であるだろうか?

北上のビジホ(チェーンではない)の、
フロントのおっちゃんくらいだな・・・と。



やはり、ここで「ほさか」の話をしておきたい。



まちあるきスタンプが無ければ、知ることはあったとしても、
入店することも無かっただろう。


手書きの各種ポップからは愛情がこぼれ、
余裕のあるときは来店者に温かいお茶を出してくださったり。

外は風が寒いですからね、暖まっていってくださいなんて。

きっと長年、丁寧にお客に接してきたのだろうけれども、
そんな気遣いがあまりにも嬉しくて。

所詮は小額の買い物に過ぎないけれども、
沼津の去り際にはここで菓子を買っていくのがお約束だ。




旅行を振り返り、沼津に思いを馳せ、仕事の活力にしていく。



ワクワクを求め沼津へ行き、
買い物、散策、飲食を楽しみ、
そしてイキイキして地元に戻る。

そして、また沼津に還ってくるのだ。


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コメント

No title

タキ☆★
まさにそのとおりだと思って、記事を熟読してしまいました。
"聖地"として大成する為に、地域の"情"は必要不可欠な要素ですよね。

大洗もそうですが・・・、地域住民や商店街の店主が自分の娘や孫のようにキャラに"愛情"を注ぎ、彼女たちが存在する...作品の世界観を"日常"として受け入れる。
そんな光景に、ファンは心惹かれるんですわ。( ̄ー ̄)b

No title

キュービック541
> タキ☆★様
大洗の訪問時・・・ホテルが砲撃されていたり、歴代のパネルが大切に飾られていたり。ノリのよさや、作品への愛情を感じました。

やはり、その姿勢や情景に惹かれてしいますね。
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